しじみの種類 マシジミとはどんなしじみ?
マシジミとは?
日本に存在するしじみの在来種は、ヤマトシジミ、セタシジミ、そしてマシジミの3種類です。
マシジミは、淡水域に生息しているシジミ科の2枚貝です。
因みに市場に出回るしじみのほとんどはヤマトシジミであり、関西で稀にセタシジミが流通している程度です。
マシジミに関しては、江戸時代から黄疸に効く食材として重宝されていましたが、現在食用としての市場への流通は殆どしていないようです。
(黄疸とは、体内のビリルビンが過剰になることで皮膚や白目が黄色くなるという症状です。)
マシジミとヤマトシジミの違い
ヤマトシジミとマシジミは、いくつか違いがあります。
まず、生息域が違います。
ヤマトシジミは汽水域(淡水と海水が入り混じる場所)、マシジミは淡水域に生息します。
次に形状の違いがあります。
ヤマトシジミとマシジミの大きさについてはそれほど違いはなく、30~35㎜程度です。
色は住んでいる場所によって違ってきますが、ヤマトシジミは黒色で光沢があるものが多く、マシジミは、黄緑色、黒褐色が多いです。
味に関しては、ヤマトシジミに比べてマシジミは淡水域に生息するため独特の臭みがあり、旨味が薄いという意見が多いようです。
ヤマトシジミ | マシジミ | |
---|---|---|
生息域 | 汽水域 | 淡水域 |
大きさ | 30~35mm程度 | 30~35mm程度 |
色 | 黒色(光沢アリ) | 黒褐色、黄緑色 |
味 | 美味しい | 独特の臭みあり |
流通 | 多い | 食用としてはほとんどなし |
マシジミは水槽の水質浄化に効果的
現在、マシジミは水槽内の水質浄化を目的とした形で流通しています。
水槽で魚などを飼育する際にグリーンウォーターという水が緑色になる現象が起こることがあります。
グリーンウォーターは水槽内で植物プランクトンが大量に発生することで起こります。
グリーンウォーター自体は、植物プランクトンがメダカなどの餌になるなどのメリットもあるのですが、やはり見た目が悪いというデメリットがあります。
淡水魚を飼育する際、このようなグリーンウォーターを改善するには、しじみが効果的です。
しじみを水槽に入れることでグリーンウォーターをろ過して透明な水に戻すことができます。
淡水の水槽に入れるしじみとして適しているのが、マシジミです。
ヤマトシジミにも水質浄化機能はありますが、ヤマトシジミは汽水域に生息しているため、淡水に入れると寿命が短くなります。
元々淡水域に生息するマシジミには、そのようなデメリットが無いので、ある程度は長生きしてくれます。
(ただし、水槽で飼育する場合、マシジミの寿命は短く、1年程度です。
まとめ
現状では、マシジミの食用としての流通はほとんどありません。
マシジミを食べることはできますが、ヤマトシジミと比べると旨み薄く、独特の臭みがあり、味の面ではヤマトシジミに劣るという意見が多いようです。
マシジミを手に入れようと思えば、一部の通販サイトなどで手に入れることはできますが、値段も高く、個人的にはあえてマシジミを手に入れる理由はないように思えます。