しじみに含まれているタウリンってどんな成分?
タウリンって何? 効果は?
タウリンとは
タウリンとは、アミノ酸の一種で体内のあらゆる部分に存在する私達の体に必要不可欠な成分です。
アミノ酸というとタンパク質の材料というイメージがありますが、タウリンは体内で単独で存在します。
タウリンは、食材から摂取することができますが、体内で合成することもできます。
タコやイカ、牡蠣、カツオなど魚介類に多く含まれている成分です。
タウリンは、肝臓を助ける
タウリンには健康に良い効果が多く期待できますが、基本的には肝臓をサポートすることで得られる効果であると言えます。
肝臓は、解毒作用、三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の代謝、エネルギーの貯蔵、胆汁の生成など、私達が生命活動をする上で必要な多くの働きをしています。
肝機能が低下すると、上記の肝臓の働きも低下しますから、健康面で多くの影響があります。
ですから、健康を維持したければ、肝臓のケアは重要な要素です。
しじみに含まれるタウリンは、肝機能の向上に効果がある成分です。
タウリンを摂取することで期待できる効果は以下の通りです。
アルコールは、肝臓でアルコール脱水素酵素によってアセトアルデヒドに分解されます。
さらにアセトアルデヒド脱水素酵素によって、アセトアルデヒドを酢酸に分解し、最終的に水と二酸化炭素に分解されて無害化されます。
タウリンは、アルコール分解に不可欠なこの2つの酵素を活性化させることで、肝臓でのアルコールの分解を補助しますから、肝臓の負担を減らすことができます。
胆汁は、肝臓で作られ、余分なコレステロールを排出する働きがあります。
タウリンは胆汁の主成分です。
胆汁の分泌を促進することで動脈硬化などの生活習慣病の予防になります。
脂肪肝は、肝臓に脂肪が蓄積することで現れる症状です。
脂肪肝は軽く見られがちですが、脂肪肝を放置すると、肝硬変や肝臓ガンなどの重篤な病気に進行するリスクが高まるので、注意が必要な症状です。
タウリンは、肝臓に蓄積する脂肪の代謝を促す効果があります。
タウリンには、肝細胞の再生を促す効果があります。
肝臓は、日々有害物質を解毒することで、細胞がダメージを受けやすい臓器です。
肝細胞は、ダメージを受けても再生するという能力があるのですが、お酒の飲み過ぎやストレスによって、肝臓に負担をかけすぎると再生が追いつかなくなります。
タウリンによって肝細胞の再生を促すことは、肝機能の低下を防止します。
しじみにはどれくらいタウリンが含まれている?
1日に必要なタウリンの量は最低でも500mgであると言われています。
しじみには、100mgあたり32mg程度のタウリンが含まれています。
カキが70~1180mg程度、ヤリイカが、700mg程度のタウリンが含まれていることを考えると、しじみのタウリンの含有量は、それほど多くはありません。
ただし、しじみにはタウリンを合成するためのメチオニンという成分が含まれています。
しじみを摂取することで体外からの摂取に加えて、体内でタウリンを合成するための材料も摂取することができるということです。
しかし、それを考慮しても、しじみだけで十分なタウリンを摂取することは難しいです。
まとめ
しじみからタウリンを摂取することで、肝機能を向上させることができます。
肝機能を高めることで
- 疲労回復効果
- 美容・美白効果
- 基礎代謝の向上
などの効果が期待できます。
また、肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれる臓器であり、肝臓に異変が起きても自覚症状を感じにくい臓器です。
だからこそ、健康でいるためには、日常の中で肝臓のケアをすることが重要です。
タウリンには、
- アルコール代謝を助ける
- 脂肪肝の予防
- 胆汁の分泌の促進
- 肝細胞の再生をサポートする
など、肝臓をサポートし、肝臓の負担を減らすことができる成分が多く含まれています。
しじみに含まれるタウリンの量は多くはありませんが、しじみには、タウリン以外にもオルニチンやアラニン、ビタミンB群など肝臓に効果的な成分が多く含まれています。
もちろん、タウリンも他の食材に比べれば多く含まれていますし、タウリンの材料となるメチオニンも含まれていますから、日々の肝臓のケアにオススメの食材です。