アルコール摂取したときはしじみを食べると効果的
二日酔いが起こるメカニズム
二日酔いになると、頭痛、吐き気、等の症状が起こります。
これらの症状が起こる原因は、肝臓でアルコールが分解されて生成されるアセトアルデヒドという成分です。
つまり、二日酔いを防止するためには、肝臓でアルコールやアセトアルデヒドを分解し、できるだけ早く体外に排出することが重要です。
「二日酔いにはしじみ汁」と言われている理由
タウリンがアセトアルデヒドの分解を促進する
しじみに含まれているタウリンとは、別名アミノエチルスルホン酸と呼ばれている人体に必要な成分です。
タウリンには、アセトアルデヒドを分解する脱水素酵素(ALDH)の働きをサポートすることで、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの分解を促進する働きがあります。
また、タウリンは他にも
- 胆汁の分泌を促進する
- 肝臓の細胞の再生を促進する
などの効果がありますから、肝機能の向上やアルコールの分解で傷ついた細胞を再生させることで結果的に二日酔いに良い成分であると言えます。
アラニンやグルタミンも二日酔い予防に効果的
しじみに含まれるアラニンもグルタミンもアミノ酸の一種です。
1994年に日本で行われた「アルコールの長期投与を原因とする肝臓再生の阻害に対するアラニンとグルタミンの組み合わせ投与の効果」という研究の結果があります。
通常、アルコールが肝細胞の再生を阻害しますが、アラニンとグルタミンを投与した状況では、アルコールの存在下においても細胞の修復、DNAの合成を行うことができるという結果になっています。
また、アラニンにはアセトアルデヒドの分解をサポートする働きがありますから、タウリンと同様、二日酔いを予防する効果が期待できます。
更にアラニンには、オルニチンを活性化させる働きがあります。
アラニンとオルニチン、そして、グルタミンが含まれているしじみを摂取することで、アルコールによって肝臓への負担が増加することを防止する、相乗効果が見込めます。
オルニチンが二日酔いを防止する
しじみに含まれている栄養素の中で最も有名な成分であるオルニチンは、直接的にアルコールを分解する働きはありませんが、肝機能を向上させることで間接的にアルコール代謝を良くします。
体内で発生する有害物質のアンモニアは、肝臓のオルニチンサイクルという代謝経路で解毒され無害化されます。オルニチンはこれを構成するアミノ酸で、アンモニアによって肝機能が低下するのを防ぎます。
肝機能の低下はアルコール分解機能の低下にもつながりますので、オルニチンは肝機能の低下を防ぐことで、間接的に二日酔いを予防してくれる働きがあります。
まとめ
アルコールを飲んだ後、若しくはアルコールを飲むと同時にしじみを摂取することで、二日酔いを防止する効果があります。
また、アルコールを摂取すると、肝臓への負担が増加しますから、お酒をよく飲む人などは、肝臓へのケアを考える必要があります。
しじみには、二日酔いの防止だけではなく、肝機能を向上させる効果がありますから、そのような点でもアルコールを飲んだ後は、しじみを摂取することをオススメします。