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すっぽんのロイシンで体力向上

すっぽんに豊富なロイシン

滋養強壮や疲労回復に効果があり、古くから高級食材や漢方薬として愛されてきたすっぽん。
最近ではサプリメントなどに加工され、手軽に摂れる健康食品になっています。
すっぽんは各種アミノ酸が豊富な食品として知られ、その中でも含有量が豊富なのがロイシンです。
健康維持にはアミノ酸の摂取が必要ですが、ロイシンは体にどのような影響を与えるのでしょうか?
今回は、すっぽんのロイシンについてお話します。

ロイシンとは

ロイシンとは、体内でたんぱく質を合成する際に必要な20種類のアミノ酸のうち、体内で生産することのできない9種類の必須アミノ酸の一つです。
ロイシンとはギリシア語で「白い」という意味で、純粋なロイシンは白色の結晶です。
水にはあまり溶けず、味は独特の苦味があります。
ロイシンは、同じ必須アミノ酸のバリン、イソロイシンと共にBCAA(分岐鎖アミノ酸)の一つでもあります。
ロイシンは20種類あるアミノ酸の中で1日に必要な摂取量が一番多いのですが、たんぱく質を含む食品に多く含有されているため、普通の食事で不足することはありません。

ロイシンの役割

ロイシンは、エネルギーやたんぱく質の生産に深く関与しています。
筋肉のエネルギー源となるグリコーゲンは肝臓で生産されますが、ロイシンが不足するとグリコーゲンの合成が停滞します。
また、すい臓から分泌されるインスリンの分泌量も低下し、細胞に血中のグルコースの吸収が行われずエネルギーが生産できなくなります。
ロイシンは筋繊維を構成するたんぱく質なので、筋肉を維持するためにも摂取が必要です。
さらに有酸素運動をした際に、筋肉を分解し最初にエネルギーとして使用されるアミノ酸の一つなので、ロイシンが不足すると筋肉の減少と疲労の蓄積が起こります。

すっぽんのロイシンの効果

すっぽんはロイシンが豊富で、100gあたり1,043mgのロイシンを含有しています。
すっぽんにはロイシンの効果を高める栄養素も豊富なので、すっぽんでロイシンを補うと高い健康効果が得られます。
すっぽんでロイシンを補うと
(1)筋肉の強化
(2)疲労回復
(3)肝機能向上
(4)育毛効果
(5)鎮痛作用
に効果を発揮します。
それぞれ、すっぽんのロイシンがどのように体に作用し健康を高めるのか、詳しく見ていきましょう。

筋肉の強化

ロイシンは、バリン、イソロイシンと共にBCAAの一つに数え上げられます。
BCAAはどれも筋肉を合成する作用がありますが、ロイシンは特に筋肉合成を促進する作用が強い栄養素です。

BCAAが筋肉を強化する仕組み

有酸素運動など長期に渡りエネルギーを消費する運動を行うと、血中のグルコース(ブドウ糖)を消費した後、脂肪より先に筋肉のアミノ酸を分解し一時的にエネルギーとします。
その時消費されるアミノ酸が、BCAAです。
運動後にBCAAを補給しないと、筋肉は逆に細くなります。
運動後にBCAAを補給した際に、ロイシンはたんぱく質リン酸化酵素を媒体に、たんぱく質合成に必要な伝令RNAの作用を強めることが明らかになっています。
その結果、筋肉の合成が促進し、筋肉の強化が行われます。

成分含有量

すっぽんはバリン、イソロイシンも豊富で、すっぽん100gあたりバリンを742mg、イソロイシンを546mg含有しています。

疲労回復

ロイシンはエネルギー生産量を高める

筋肉を合成するには膨大なエネルギーが必要です。
ロイシンはすい臓に働きかけ、血中の糖質を細胞に取り込むインスリンの分泌を促進します。
糖質は細胞内にあるミトコンドリアでエネルギーに代謝※1され、筋肉の疲労が回復します。
また、ロイシンをはじめとしたBCAAは糖原性※2が強いアミノ酸で、大量のエネルギーが必要になった時はいち早くエネルギーとして代謝されます。
さらに、ロイシンをはじめとしたBCAAは、細胞内のミトコンドリアの数を増やす作用があるので、エネルギーの生産量が増加し、疲労回復が早まります。

※1 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質を持つ物質に変えること。
※2 糖原性とは、代謝で糖質になる栄養素のことで、血糖を増やす性質がある物質。

ロイシンは中枢性疲労も改善する

肉体が疲労した時に感覚的にごまかすために脳内に分泌されるセロトニンは、一方で中枢神経の副交感神経を優位にさせるため、状況判断が著しく低下します。
また、興奮性の脳内ホルモンであるグルタミン酸は中枢神経を興奮させ、中枢性神経に疲労を与えます。

ロイシンをはじめとしたBCAAは、これらの脳内ホルモンの材料となるアミノ酸が、異物の脳の侵入を防ぐ血液脳関門を通過することを抑制する作用があります。
疲労時はBCAAがエネルギーとして消費されるため、血液中のBCAAが減少します。
そのため、セロトニンの原料のトリプトファンや、グルタミン酸が血液脳関門を通過しやすくなり、中枢神経性の疲労を引き起こします。
疲労時にすっぽんでロイシンをはじめとしたBCAAを摂取すると、血中のBCAAが増加し、中枢性疲労を起こすアミノ酸が血液脳関門を通過できなくなります。
その結果、中枢性疲労が改善します。

肝機能向上

肝臓はエネルギーの生産、解毒、各種たんぱく質や酵素の生産など、様々な役割を行う器官です。
ロイシンは、これら肝臓の機能に様々な方面で関与します。

肝臓でたんぱく質の合成に関与

肝臓は血液で栄養素を運ぶアルブミンというたんぱく質を合成し、アルブミンが減少すると栄養失調になります。
ロイシンは肝臓に働きかけ、このアルブミンの合成を促進する作用があります。

また、肝臓は体内に侵入した毒素を代謝して無害化する器官です。
しかし、毒物の無害化の途中で、毒に侵された細胞は次々に死んでしまいます。
そのため、肝臓は機能維持のために細胞分裂を盛んに行います。
ロイシンは細胞分裂の際に伝令RNAを活性化するので、肝臓の細胞分裂が活性化します。
また、すっぽんは、肝臓でたんぱく質の合成を促進する亜鉛も豊富なので、肝臓の機能改善により効果を発揮します。

肝臓でエネルギーの生産に関与

肝臓は糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素をエネルギーに代謝します。
肝臓で糖質をエネルギーに代謝する際は、すい臓から分泌されるインスリンが必要です。
ロイシンはすい臓に働きかけインスリンの分泌を促進するので、肝臓のエネルギー生産力が向上します。

また、食物として摂取した余分な糖質は、肝臓でグリコーゲンという動物デンプンに代謝され、肝臓や骨格筋、血液中に貯蔵されます。
このグリコーゲンの生産を活性化するのが、ロイシンによって分泌が促進されたインスリンです。
さらにすっぽんは、肝臓で糖質をエネルギーに代謝する際に補酵素として作用するビタミンB1が豊富なので、インスリンの効果を有効に活用できます。

育毛効果

髪の毛は、ケラチンと呼ばれる18種類のアミノ酸から構成されるたんぱく質でできています。
このケラチンを構成するアミノ酸のうち、10%がロイシンです。
ロイシンは毛母細胞を作るたんぱく質の合成や、髪に栄養を運ぶアルブミンの生産にも関与しているので、育毛に効果を発揮します。

その他にも育毛効果のある成分を含有

すっぽんは、他にもケラチンの合成に重要な含硫アミノ酸のメチオニンやシステインを多く含有します。
また、毛髪に栄養を与える血液をサラサラにするDHAやEPAが豊富なので、毛母細胞に結合した毛細血管まで血が行き渡り、育毛を促進します。

鎮痛作用

ロイシンが結合したロイシン-エンケファリンという物質は、脳内に普通に存在している脳内麻薬用物質の一つで、脳内ホルモンの一種のエンドルフィンと似た作用があります。
エンドルフィンは抑制性の脳内ホルモンで、神経細胞にあるモルヒネ受容体と結合して鎮痛作用をもたらします。
エンドルフィンは、モルヒネの6.5倍の鎮痛作用があると言われています。
ロイシン-エンケファリンは涙の中にも含まれているため、泣くと涙管や鼻粘膜からロイシン-エンケファリンが吸収され、ストレスが緩和されます。

まとめ

すっぽんのロイシンは食物で摂取が必要な必須アミノ酸の一つで、最も多く摂取が必要な栄養素です。
ロイシンはたんぱく質の合成やエネルギー生産に深く関与しており、筋肉の強化、疲労回復、肝機能向上、育毛に効果を発揮します。
また、脳内ホルモンで鎮痛作用のあるエンドルフィンに似た作用もあるので、ストレス緩和にも効果を発揮します。
すっぽんはロイシンの作用を高める栄養素も豊富なので、サプリメントなどですっぽんを毎日摂取すると体力や肝機能が向上し、疲労回復効果が高まります。

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