すっぽんにプリン体はある?

すっぽんとプリン体

風に当たっただけでも激痛が走る、と言われることからその名前が付いた痛風。
その原因物質とされるのが、プリン体です。
一度痛風に掛かった人は再発しやすいため、プリン体を多く含有する食品を避けなければなりません。
滋養強壮や疲労回復に効果があるすっぽんですが、痛風の人はすっぽんを食べても良いのでしょうか?
今回は、すっぽんとプリン体の関係についてお話します。

プリン体とは

プリン体とは細胞内で遺伝子情報を保存するDNAや、遺伝子の複写を行うRNAを構成する核酸の成分となる物質です。
また、体内でエネルギーを生産するATP(アデノシン三リン酸)を構成する成分でもあります。
痛風の原因物質として忌み嫌われますが、本来は生命の維持に必要な成分です。
そして、痛風ではプリン体を多く含む食品の摂取を制限されます。
しかし、食物で摂取するプリン体は、体全体に存在するプリン体の僅か20~30%程度しかありません。
むしろ、体内で生産されるプリン体の方が多いのです。

痛風の原因

人は食事や新陳代謝※1でたんぱく質を分解すると、核酸の成分のプリン体が生じます。
痛風の原因は、このプリン体を代謝する過程で生産される尿酸にあります。
尿酸はプリン体を代謝する際に最終的に生産される物質で、尿とあるように尿とともに体外に排泄されます。
しかし、尿酸は針状の結晶で水に溶け難く、アルカリ性の水溶液で僅かに溶ける性質があります。

※1 新陳代謝とは、古い細胞を分解し、細胞分裂で新しい細胞に入れ替えることで、体の機能を保つ生理現象のこと。

一方、体は常に弱アルカリ性に保たれているので、尿酸は血液に溶けた状態で存在し、腎臓で漉し取られて尿とともに排泄されます。
しかし、疲労が蓄積して体が酸性に傾いたり、プリン体の多い食品を過剰に摂取したりすると血管内で尿酸が飽和状態になり結晶化します。
尿酸は比重が比較的重いので、足のつま先など末端の関節部分に結晶を形成します。
結晶化した尿酸は神経を刺激し、激痛となって痛風の症状が発生します。

すっぽんのプリン体含有量

プリン体は細胞の核になる核酸の成分なので、細胞の数が多ければ多いだけプリン体の量が多くなります。
すっぽんは肉の部分を食べるので、当然そこには細胞があり、プリン体が存在します。
しかし、すっぽんのプリン体の含有量を測定した記録はないので、はっきりした数値は分かりません。

『高尿酸血症・痛風治療のガイドライン』で定められるプリン体含有量

『高尿酸血症・痛風治療のガイドライン』では100g中300mg以上が極めて多い、200mg以上が多い食品とみなされ、逆に100mg以下ではプリン体が少ない食品とみなされます。
一般的に食べられる肉類で100gあたりに含有されるプリン体は、豚のヒレ肉で119.7mg、牛のヒレ肉で98.4mg、魚類のブリが120.8mgです。
通常の肉類では100mg前後なので、すっぽんのプリン体も同等程度と推定され、多くも少なくもない水準と考えられます。
プリン体の摂取は1日に400mgが目安となっているので、日頃肉類を好んで食べる人はプリン体の摂り過ぎに注意が必要です。

すっぽんで痛風対策

尿酸値を減らす方法

痛風の原因として忌み嫌われる尿酸ですが、一方で非常に強い抗酸化作用もあるため体に必要な成分でもあります。
問題なのは、必要以上に尿酸が血液に存在することです。
実は最近、内臓脂肪が増えると、脂肪を分解するアディポネクチンという生理活性物質が減少し、それに伴い血中の尿酸値が上がることが分かってきました。
つまり、内臓脂肪を減らせば、血中の尿酸値が減らせます。
また、尿酸が結晶化するのは、疲労が蓄積し血液がアルカリ性から酸性に傾いた時です。
疲労が蓄積すると筋肉細胞から乳酸が分泌され、血液が酸性になります。
乳酸を代謝すれば、血液は再びアルカリ性に戻り、尿酸が血液に溶けるようになります。

すっぽんのビタミンB群で脂肪を減らす

すっぽんは、ビタミンB群が豊富な食品です。

ビタミンB群とは

ビタミンB群は肝臓で糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素をエネルギーに代謝※2する際に補酵素として作用する栄養素です。
肝臓内にビタミンB群が不足すると、三大栄養素がエネルギーに代謝されず、脂肪として蓄積されてしまいます。
※2 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質を持つ物質に変えること。

すっぽんは特に主に糖質を代謝するビタミンB1、主に脂質を代謝するビタミンB2、三大栄養素を代謝し体内のエネルギー生産の6割に関与するナイアシンが豊富です。
すっぽんでビタミンB群を補うと、肝臓のエネルギー生産力が向上し、肥満が解消されます。
その結果、アディポネクチン(「尿酸値を減らす方法」参照)の分泌量が増え、血中の尿酸値が減少します。

アルギニンとアスパラギン酸で肝臓を活性化

肝臓の働き

肝臓はエネルギーの生産以外に、各種たんぱく質や酵素の合成、解毒など様々な役割を担います。
しかし、肝臓の機能は加齢やストレスが原因で衰え、エネルギー生産や解毒作用も低下します。
肝臓は体内に発生した有害なアンモニアを代謝し、無毒化する役割もあります。
しかし、肝機能が低下すると体中から集められたアンモニアの代謝が間に合わず、その毒素でさらに肝機能が低下するという悪循環に陥ります。

すっぽんに豊富な非必須アミノ酸のアルギニンとアスパラギン酸は、アンモニアを無毒化する肝臓の尿素回路を活性化する作用があります。
アルギニンとアスパラギン酸で尿素回路が活性化し、アンモニアの無毒化が促進されると、肝機能が向上します。
その結果、エネルギー生産力も改善され、疲労の回復も早まります。
また、血液を酸性にする乳酸も肝臓で代謝されるので、血液がアルカリ性に戻ります。
その結果、尿酸が血液に溶けるようになり、痛風を予防できます。

まとめ

痛風の原因物質のプリン体は、細胞の核酸やATPの構成成分で、体の機能を保つために必要な成分です。
しかし、多すぎるプリン体は尿酸を増やし、その尿酸の結晶が関節部に付着して神経を刺激し、激痛が走る痛風を発症します。
すっぽんのプリン体の詳しい測定記録はありませんが、通常の肉類のプリン体は多くも少なくもない水準なので、すっぽんのプリン体も同程度と推定されます。

痛風の原因となる尿酸は、肥満や疲労が原因で結晶化します。
すっぽんは内臓脂肪を減らすビタミンB群や、肝機能を活性化し疲労回復を早めるアルギニンやアスパラギン酸が豊富なので尿酸の結晶化を防ぎます。
すっぽん料理では食べ過ぎでプリン体を多く摂取してしまう可能性はありますが、サプリメントなら摂り過ぎの心配はありません。
痛風でプリン体が気になる人も、すっぽんのサプリメントを活用し、健康で疲れ知らずの体を手に入れてください。

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