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すっぽんの過剰摂取で問題はあるの?

すっぽんに過剰摂取のリスクはあるのか?

疲労回復や滋養強壮に効果があり、スタミナ料理として親しまれているすっぽんは、コラーゲンをはじめ各種アミノ酸、ビタミン、ミネラルが豊富な食品です。
栄養素は不足すると体の健康を維持できないため摂取が必要ですが、逆に過剰に摂取すると体の機能に障害がでる栄養素も存在します。
栄養豊富なすっぽんは、過剰摂取の危険性のある栄養素があるのでしょうか?
今回は、すっぽんに過剰摂取のリスクがあるのかをお話します。

すっぽんはビタミンDが豊富

すっぽんは各種アミノ酸やビタミン類、必須ミネラルなど多くの栄養素を含有しています。
厚生労働省では体内で生産ができない栄養素に対して、1日に必要な摂取基準が設けられています。
すっぽんの栄養素の中には、1日に必要な摂取量に迫る栄養素がいくつかあり、その一つがビタミンDです。
すっぽんは100gあたり、ビタミンDを3.6μg含有し、これは成人男子の1日の目安量の65%に相当します。
すっぽんの肉を200gも食べれば、1日に必要な摂取基準を軽くオーバーします。

ビタミンDの役割

ビタミンDは、体内のカルシウム量を調整する役割を担う栄養素です。
ビタミンDは食物で摂取したカルシウムが、腸で吸収されることを促進する作用があります。
また、血中のカルシウムが尿と共に排泄されることを抑制します。
さらに、血中のカルシウム濃度が低下した際には、骨のカルシウムを分解する作用があります。

カルシウムは日本人の食生活で不足しがちで、尚且つ体内への吸収率が非常に悪い栄養素です。
そのため、更年期を迎えて骨粗しょう症のリスクが高まる女性には、すっぽんが多く含有するビタミンDは積極的に補いたい栄養素です。

ビタミンDは体内で生産が可能

ビタミンDは他のビタミン類とは異なり、コレステロールを原料に皮膚が紫外線を浴びることで体内でも生産が可能です。
しかし、体内で生産されるビタミンDの量だけでは生体を維持できないため、食物での摂取が必要です。

ビタミンDは1日の摂取に上限がある

実は、ビタミンDを過剰に摂取すると、体に悪い影響が出るため、厚生労働省が定める2015 年度版の「日本人の食事摂取基準」では、1日に摂取する目安量に上限が設けられています。
ビタミンDの摂取の上限は1日当たり100μgです。
この基準をオーバーするには、すっぽんを2,780gも摂取しなければならないので、1回の食事でビタミンDの過剰摂取となるのは、実際のところ非現実的です。

ビタミンDは体内に蓄積する

ビタミンDは油に溶ける脂溶性ビタミンで、体内に蓄積する性質があります。
ビタミンDが体内に吸収されると、半減期に20~29日掛かります。
その間に、ビタミンDを摂取基準以上摂取し続けると、体内に過剰にビタミンDが蓄積してしまいます。
すっぽんはビタミンDが豊富ですが、他の食品にも含まれています。
すっぽん以外にビタミンDが豊富な食品を一緒に摂取していると、知らず知らずの内にビタミンDが体内に過剰に蓄積する可能性があります。

ビタミンDの過剰摂取のリスク

ビタミンDが体内に過剰に蓄積されると、血中にカルシウムが多くなる高カルシウム血症を引き起こします。
軽度の場合は、脱力感や疲労感といった症状なので、高カルシウム血症が原因かどうかは自分では判断できません。
しかし、重度になると突然意識が飛ぶなどの意識障害や、頻尿による脱水症、血圧の上昇、嘔吐などを引き起こし、最悪の場合は腎不全を発症します。

また、ビタミンDの影響で血中にカルシウムが多くなると、血小板の凝固作用を高め血液をドロドロにし、血栓ができやすくなります。
さらに、体内にできると激痛をもたらす結石ができやすくなります。

すっぽんのサプリメントならビタミンDの過剰摂取になり難い

すっぽんは自分で料理するのが難しく、多くは料亭や専門店で食べる高級料理です。
そのため、その時にたくさん食べたとしても、毎日続けてたくさん食べることは無いので、ビタミンDの過剰摂取になることはありません。

また、すっぽんのサプリメントの場合、すっぽんの骨まで配合しているものが多くあり、すっぽんのビタミンDの効果でカルシウムの吸収を促進します。
サプリメントはすっぽんの栄養素を凝縮しているとはいえ、1粒あたりの量は僅かなので、説明書にある摂取量を守っていれば、ビタミンDの過剰摂取はありません。

すっぽんはコラーゲンが豊富

すっぽんに含まれるコラーゲンとは

すっぽんは、コラーゲンが豊富な食品として知られています。
すっぽんの皮膚はコラーゲンが豊富で、甲羅のエンペラと呼ばれる部分はコラーゲンのかたまりで、食べるとクセが無く、イカのような食感があります。

コラーゲンを摂取すると、消化の際に一度アミノ酸に分解されてから体内に吸収されるので、摂取したコラーゲンの全てが体内でコラーゲンになるわけではありません。
しかし、私たちの体を構成するたんぱく質の30%がコラーゲンなので、すっぽんでコラーゲンを摂取すると、体内でコラーゲンに再合成される確率が高まります。

コラーゲンの過剰摂取

コラーゲンはたんぱく質で、たんぱく質の代謝※1は肝臓で行われます。
すっぽんで皮膚やエンペラばかり食べてコラーゲンを過剰に摂取すると、弱った肝臓では負担が大きくなり疲労が蓄積する場合があります。
また、コラーゲンを小腸で吸収する際に、腸内の水分が普段より多く使われるため、便秘になる場合があります。

※1 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質の物質に変えること。

コラーゲン摂取の目安

コラーゲンの摂取目安量は1日当たり5~10gと言われています。
すっぽんは100gあたりたんぱく質を16.4g含有し、すっぽん料理でコラーゲンの塊であるエンペラばかりを食べていると、1日の目安を軽くオーバーしてしまいます。

一方、健康増進を目的にすっぽんのサプリメントでコラーゲンを摂取する場合は、説明書にある摂取量を守っていれば、コラーゲンの過剰摂取の恐れは殆どありません。

すっぽん料理は肉もスープも楽しむべき

すっぽんは高級料理で美味しいのですが、コラーゲンの摂取のために皮やエンペラばかり食べるのではなく、肉やスープも楽しんで、満遍ない栄養の摂取を心掛けてください。
特にスープには、弱った肝臓の機能を高めるアルギニンやアスパラギン酸、疲労回復効果のあるビタミンB群が溶け込んでいるので、コラーゲンによる肝臓の負担を和らげます。

まとめ

すっぽんは、過剰摂取の危険性のあるビタミンDとコラーゲンが豊富です。
ビタミンDはカルシウムの吸収率を上げる栄養素ですが、体内に蓄積しやすく過剰摂取すると高カルシウム血症などを引き起こすため、1日の摂取に上限が設けられています。
すっぽんはビタミンDが豊富ですが、摂取の上限をオーバーするには相当量食べる必要があり、サプリメントであれば過剰摂取の危険性は殆どありません。

一方、コラーゲンの過剰摂取は肝臓の疲労や、便秘のリスクが伴います。
すっぽんの皮やエンペラはコラーゲンが豊富なので、すっぽん料理でこの部位ばかりを食べていると、摂取の目安を軽くオーバーし、疲労や便秘になるリスクがあります。
栄養はあらゆる食材で満遍なく摂取するのが望ましいので、すっぽんの他の部位も食べてすっぽんの他の効果も実感するのがすっぽん料理の正しい食べ方です。

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